2016年9月11日日曜日

マルチな…

仕事場を変えてから早くも半年が経とうとしています。

今まで筆者が生業としてきたものは大規模なモノが多いため、
少数の人間ではとても完遂できるものではなく、各分野のエキスパートととの
協業が必要です。筆者もそのエキスパートの末席を戴いてきたわけです。

だいたい、このような協業が必要なプロジェクトというのは「業際」に落とし穴ができます。
もちろん一般的に言われていることではありますが、肌感覚で理解できているつもりです。
つまり、よくあることですが「自分の業務範囲はここまで。他は知りません。」ということ。

これ一見正論です。筆者もそう思います。
いえ、一見ではなく、まさに正論です。
ただ、この国においては(大きく出ました。筆者の乏しい経験の中では)、
「マルチプレーヤー」が好まれる土壌があるように感じます(まず間違えないと思います)。
「マルチプレーヤー」って格好良いですよね…何でもできるんですから…。

しかし、何でもできる「マルチプレーヤー」という方を筆者は見たことがありません。
あまりこういうことは口にしたくないのですが、「何もできないマルチプレーヤー」は
たくさん見てきました。おそらくこの国におけるマルチプレーヤーって
「エキスパートをうまく使いながら、プロジェクトをまとめ上げられるヒト」ということ
なのでしょう。
この国以外では、「プロジェクトマネージャー」って言われている業種ですね。
物の本でしか読んだことがないのですが、「プロジェクトを完遂する」ために
体系的な管理を行うのが、お仕事のようです(今となっては古い手法かもしれません)。

少しこの国の「マルチプレーヤー」に似ているところがありますが、決定的に異なる点が
あります。

それは
" respect "
です。

これについて書き始めると「いやらしい」ことになるので、やめておきます。

ただ一言だけ。

" expert judgement "

という言葉があることを知っておいた方が良いです。
この国の「プロジェクトマネージャーさん」。


2016年6月19日日曜日

和装

暑くなって参りました。
従いまして、室内に閉じこもって色々と調べ物や音楽関連の作業をこつこつと
進めている本日です。

映画「The Sheltering Sky」のサントラを聴きながら、初めての「和装」について
調べております。

実は、かねてから「いつかは着物を」と思っていたのですが、昨日あまりの暑さに
涼を取ろうと着物屋さんに入りました。
ほんのりお香(?)ですかね、いい香りがしまして、やかましいBGMもなく
落ち着いたのが命取りでした。

綺麗に着物を着こなした店員さんが、
「何かお探しですか?」
「…着物を…」
「お仕立てで?」
「?…すみません、まったく初めてなので何から何までわからないのですが…」
「承知しました^^こちらではお仕立ても承れますし、いわゆる中古もございます。
 まず、一度お袖を通してみませんか?」

中古とはいえ、ものすごく状態が良くてびっくりしました。
「これ、本当に中古ですか?」
「お買い取りさせていただいた際に、一度も袖を通していないと伺いました」


「お仕立てってオーダーメイドですよね?」
「もちろん、既製品もありますが、やはりお仕立てがよろしいかと」
「はぁ…高いですよね…」
「生地によりますが、とても良い生地でリーズナブルなものもございますので、
 ご覧になりますか」
「ハイ」

見せていただいた生地は、筆者でも耳にしたことがある「大島紬」!
綺麗です。良い色です。肌触りも良いです。
ということで、生地は決まりましたので来週から羽裏(できれば額裏)やら
なにやらを見せて貰います。

夏の終わり頃、手元に来るそうです。

途中経過は気力があればお知らせ致します。



2016年4月3日日曜日

変わり目

さて、これといってご披露することは何もないのですが、もともと独り言を記すために
始めていますので、書いてみます。

普段はタイトルを先に決めてから書き始めるのですが、何も思い浮かびません。
従って、とりあえず書きたいことを書いて後付けでタイトルを決めます。

ここのところ何があったかといえば

(1)職場を変えた
(2)ダイニングの照明を替えた(買えた)
(3)写真機を替えた(売って買った)
(4)煙草の銘柄を替えた(システム毎、後述参照)
(5)CDを収納する棚を買えた
(6)食欲が戻り体重も戻ってきた
(7)欲しかった音源を買えた

列挙するのはもうこれぐらいにして、順不同(もしくは無視して)で垂れ流してみます。

まず、音源です。これは以前からCDでは持っていたものの、所謂「ハイレゾ音源」は
持っておらず、聴き分けられるわけでもないのにまとめて購入しました。
J.S.BACHの
・ミサ曲ロ短調(昔はロ短調ミサ曲と言っていたような気がします)
・マタイ受難曲
です。いずれもKarl Richter指揮。

   泣いちゃいました。


(1)と(6)はまず間違いなく連動しています。胃の調子が良くなりました。


(2)と(3)はまとめて。
この写真機を使っています。




















これで撮ったのが


この照明器具です。
この器具は電球が直接見えないので、目が楽です。


ここでタイトルが決まりました。「変わり目」にしました。


(5)は何かというと、まぁそのまんまなのですが…非常に矛盾に満ちた行動を
していることに今気付きました。所謂NASというものに音源(所有しているCD
からリッピングしたものと購入したハイレゾ音源)を溜め込んでいます。
CDからリッピングしたものはNASに入れているわけですが、リッピングが済んだCDと
これからリッピングしなければならないCDを分けておく必要があるわけです。
そのために棚を買ったわけですが…もうNASにあるんだからCDはいらないんじゃ…

深く追求するのは やめましょう


(4)はタールをあまり含まないシステムが発売されて、すぐに飛びつきました。
あまり、美味しいものではありませんが…まぁ。「詳細」と書きながら何も書いて
いません。


(1)は職場を変えましたので、通勤経路や降車駅も変わる訳でして。
駅が変わるだけで雰囲気がずいぶんと変わるものです。不思議な感覚でした。



季節の変わり目と言っても、この国には一年に何度もあるわけですが、変えられるものと
自力では変えられないものがありまして。


変えたいものがあと幾つかあるのですが、これはまた機会があれば。


2016年3月11日金曜日

散歩 用賀

少し休みが取れたので、Qちゃん(お化けだからいずれいなくなると思うと悲しい)を
お供に散歩です。

あくまで写真機の試運転(写真下手の言い訳No.1)ですのでご容赦を。

自宅からそう遠くない距離ですので、これといった名所、旧跡があるわけではないの
です。ただ、ぶらぶらしたかっただけです。

まずはとぼとぼ歩いて、環状八号線まで出てきました。
ここでは中規模の建設工事が進んでいました。
昔は何があっただろうかと…そう、テープなどでおなじみの化学メーカのビルが
ありましたね。左には、ついこの間手放した写真機を製造していたメーカのビルが
鎮座しております(食べやすいサンドイッチのような形のもの)。


さて、ここに何が建つのか…どうやら「お値段以上」のものが売っている物販店舗の
ようです。

さらに歩みを進めますと、大好物の住宅展示場が見えてきました。別に家を建てようと
しているわけではなく、そもそも集合住宅に住んでいますので、内装デザインで少し
風変わりなものはないかとお邪魔します。
平日の昼間なので、住宅展示場には人っ子一人見あたらず。独占。
ただ、あまり目新しいものも見あたらず、出口に向かうと…おっ!


なかなかの門構え(?)。左官屋さんの手仕上げの外壁。

恐るおそる(堂々と)

「こんにちはぁ〜」
「いらっしゃいませ〜」
「中を拝見したいのですが…」
「どうぞ、お上がりください」

中の写真はありませんが、建築家のやりたい放題感いっぱいの内外装。

「ウチは建て主さんの好みに合わせて、建築家とのプロジェクトとしていますので、
 そこらのハウスメーカのものとは一線を画しています」

確かに材料はいいものを使ってますし、家具などもすべてオーダーメイドでした。

(値段も)すごいですねぇ」
「ハイ!」
「じゃ!」
(逃げるように)出てきました。

その後は、またとぼとぼと歩いて用賀駅に到着。
小腹が空いたので、これまた大好物の珈琲と洋菓子を。



この絵は先日ご紹介した「マクロ撮影」をしてみました。あくまで写真機の試運転ですから。
とても美味しいショートケーキです。このお店は代官山が本店でしたかね?

疲れましたので、帰りは一駅電車に乗ります。
あまり、駅で写真を撮ることは無いのですが(旅行先で、駅で写真を撮ると大抵ろくな
ことが起こらないのです)、めずらしく数枚。小振りでスナップ向きの写真機の本領発揮
といったところでしょうか。




画像処理ソフトウェアで調整しました。あくまで写真機の試運転ですから。

電車が到着しましたので、乗り込みます。

それでは、また。


2016年3月7日月曜日

痛み止め

先日、長年連れ添った愛機を手放しました。

一生使っていくために予備機なども持っていましたが、自分の身体には予備機が
無かったことを見逃していました。

写真機は手放すと少々ではあるものの、何かに使えるように幾ばくかのお小遣いが
もらえます。これをみすみす他の種別のものに投資するかというと、不思議とまた同種の
ものに投資するのが、筆者の習性です。

ギターだったりオーディオだったり他にも投資対象はあるにもかかわらず、
なぜか同種のものが対象となります。


そして今回はこの写真機が訪問してきました(ってことはいつか帰っちゃう?)。

訪問当初は若干の不具合(というか欠品)がありましたが、後日無事みずから装着し
元気にしております。
この写真機は質量640gでとても軽量です。レンズも交換できませんから、これ以上の
システム拡張もできないという筆者にとってはたいへん都合の良い写真機です。

いつもは店舗で触れたりしてから購入するのですが、この写真機は、足を運べる範囲の
あらゆる店舗に尋ねたのですが、触れることができず(モノが置いていない)、筆者に
しては珍しく通販で購入しました。カタログに書いてあるサイズや質量などをイメージ
して、「これなら」ということでの決断でした。もちろん先達の作例などは十分に
拝見しました。

第一印象は「とても使いやすい」でした。今どきのデジタル写真機ですから機能は満載
ですが、これらすべての機能を常に使うわけではありません。フィルム写真機の頃から
使っていた機能が使えればよいわけで、これがうまいこと配置されています。

あとは腕次第(大きく出ました!)ということで、割愛させていただきます。


せっかく訪問してくれているのですから、ご近所を少々案内しました。
いわゆる試し撮りというものです(写真が下手な言い訳No.1)。



この写真機はデジタルズームといっていいのかは分かりませんが、レンズは単焦点にも
かかわらず、28mm、35mm、50mmと画角を変えることができます。普通ズームレンズは
画角の上下限の範囲では無段階で画角を変えることができますが、このレンズ(写真機?)は上記の3段階の切り替えです。そういえばこのメーカのレンズで「トリなんとか」
という同じく3段階切り替えのものがあったように聞いています。



もうひとつ特徴的なモノはレンズの根本にあるリングを廻すと、マクロ撮影「接写」が
できることです。といっても筆者は写真が下手な中でも「接写」が最も下手ですので、
よっぽどのことがない限り使わないでしょう。


今どきのデジタル写真機ですから、ホワイトバランスもオートにしていても、たいへん
優秀です。



ようやく、このWeblogもお題のとおりの内容になってきました。

痛み止めのお薬が効いているようです。

2016年2月7日日曜日

痛み

めずらしく、あまり間隔を空けず書きます。

お題にある写真機です。
写真機に本格的(?)に触れるようになったのは、もうかれこれ20年以上前のこと
です。学生の頃ですね。
ただ、ギターと同様に社会人となってからは、触れることが出来る時間はかなり
制限されていました。数年に一度取れる休暇を利用して旅行に携行するぐらいでした。

この頃はもちろんフィルムでの撮影です。フィルムについてはカラーはポジ、あと
モノクロネガの両方を使用していました。ただ、一台の写真機ではどちらかの
フィルムを使い切るまでフィルム交換はできません(普通の一眼レフでしたから)。
訪れた街でのスナップが中心でしたので、目についたものをパチリとやるわけで、
この目についたもののイメージがカラーで撮りたいのか、モノクロで撮りたいのか
ぐらいは筆者にもあるわけです。このような自分のニーズを満たすにはどうしても
写真機(ボディ)二台が必要となってきます。
これに加えて、交換レンズがこれまた好みがありますので、広角から中望遠まで
おそらく5本くらいを持って歩き回っていたと記憶しています。
この時期は体力もありましたし、この程度の負荷であれば問題なく撮影ができて
いました。

その後、やはり仕事の関係で(勤め人の言い訳)なかなか写真を撮る機会に恵まれず、
あまり触れることは無かったように思います。

仕事先を変えて、少し時間に余裕が出てきた頃にはデジタル一眼レフが一般的に
なっていました。

するとお約束の「疼き」が始まります。
以前から憧れだった「中判」に興味が向き始めます。なんとかこれをデジタルで
使えないかと…
中判写真機用のデジタルバックというのは存在していたものの、職業写真家でも
ないのに、このようなものを手にするのは不届き千万と思ってはいましたが、
年齢の関係でしょうか、「始めないと始まらない」と都合の良い論理展開により
自らを納得させることに成功し、結局手にすることとなりました。

その後、撮影機会があれば必ずといっていいほどこの中判写真機を持って
歩き回っておりました。


筆者もご多分に漏れず、「ガタ」が来ております。視力、体力、気力、能力などなど。
その中でも今回書くきっかけとなった最大の「痛み」、それは肩です。
四十肩などとよく耳にしますが、筆者もその類であろうとタカをくくっており、
数年間放置しておりました。ところが徐々に痛みが増し始め、いよいよ水平以上に
腕を上げられなくなっておりました。
こうなってきますと重量のある中判写真機は、まず持ち出すことはできなくなり、
持ち上げることもできませんので、鉄アレイの代わりにもならないという状況が
続いております。

「もう、この写真機では撮れない」

いよいよ本日お別れです。
(妙にあっさりしていますが、これは筆力のなさ故、ご容赦を)


「痛み」ますね。

2016年2月4日木曜日

はやりやまい

やっと書く時間がとれました。

書きたいことがたくさん溜まってはいたのですが、忙殺されており(勤め人の言い訳)
メモも取れず全部忘れてしまいました。
今日こうやって書ける時間がとれたのは「はやりやまい」に罹ったおかげなので
あります。節々に痛みがあり、いわゆる風邪でしょうか。


何から書き始めたらよいのか、あまり整理ができていないまま書いてみます。

筆者が現在勤めている部署は世に言う「新規事業」というものに「チャレンジ」している
ところ「だそう」です。筆者がここに来てからまだ1年足らずですが、ここの幹部から
「力を貸して欲しい」と言われたので、「じゃ、お手伝いさせていただきます」みたいな
感じで来てしまいました。

勤め先を転々としている筆者は「働きやすさ」をもっとも重視します。これは別に労働
時間の長短や業務内容を云々しているわけではありません(あ、もちろん早く帰りたい
です)。
「議論をし、結論を出せる」のが筆者にとっては「働きやすさ」なのです。
筆者はいわゆる「専門職」なので、小難しいことは理解の外ですが、職歴はそれなりに
長いので「リスク」に関しては少しばかりハナが利きます。

少々話が逸れましたので、軌道修正をします。

「新規事業」と先ほど書きましたが、実は筆者が囓ってきたことのほんの一部分を
切り取っているだけです。ただ、この勤め先にとっては「新規事業」なのです。
従って、この事業を進めるには、この勤め先にもともといた方だけでは難しく、
外部から人を連れてくる必要があるわけで、おかげで筆者が職を得られたという
ことになります。
新しい事業ですから、スタートしてみれば様々な困難があるわけで、これを克服して
仕事として成立したとき、いわゆる「成功体験」を味わえるわけです。筆者や外部から
来られた方「以外」の方にとってみれば、まさしく「成功体験」なのです。

この「成功体験」は「新規事業」を牽引している方にとっては大きな自信になりますし、
いわゆる「勝ちパターン」として焼き付きます。

この「勝ちパターン」が崩れていく様と「新たな勝ちパターン」に嵌っていく様が
外部から来た者達からすると、とても「面白かった」のです。

筆者がここでお世話になり始めた時、最初の「勝ちパターン」が出来ていたと記憶して
います。気心の知れた方には「このやり方、マズイよ」と話しておりましたが、
他の方々は意気揚々とされておりました。
それはそうですよね、「成功体験」があるのですから。

筆者はこの時点では、「ご存じの方がいらっしゃらなかったのですから仕方が
ありませんけど、法律だけは守りましょう」とだけ意見しました。
ただ、どなたからも全く反応はなく、まさに「酔いしれている」とはこういうことかと
思ったものです。少なくとも自分は片棒を担がないようにすべしとしました。
注)ここでの「やり方」は法律には触れていません

ところが、ある日を境にこの最初の「勝ちパターン」が崩れました。とにかく見事に
「全滅」したのです。
翌日、幹部から「非常事態宣言」(笑)なるものが発令され、「どうすればこの危機を
乗り切れるか」を議論し始めたようです。

筆者もその会議に巻き込まれたわけですが、

「そりゃ、そのやり方『だけ』でやってたら、『はやりやまい』が来たら全滅するのは
当たり前です。きちんと敗因分析をして、『はやりやまい』があっても耐えられる
多様性が必要では?」

と、少々偉そうなことを発言してみました。その場では何の反応もなく、会議は
終了しました。その後、さしたる議論も敗因分析もされぬまま、
新たな「勝ちパターン」といわれるものが発表されました。ただし、その時点では
一度も勝っていませんけれども(驚)

筆者としては従前の最初の「勝ちパターン」という縛りがなくなったので、筆者なりの
やり方で仕事として成立をさせて、少しではあるものの実績を上げておりました。
「あなたは、そのやり方でなぜ仕事を成立させられるのか」とよく尋ねられましたが、
「相手の考えていることを、様々な制約をかいくぐれるようにしてあげているだけ」と
応えていました。
すると、「あなたのやり方は、新しい『勝ちパターン』に合っていない。そのやり方は非効率だ」と詰め寄られました。

今後は新しい『勝ちパターン』で『効率的』に仕事を成立させることができるのでしょう。きっと。


「はやりやまい」がありませんように。